個人事業主の開業届は遡って出せる?提出できる?【 分かりやすく解説 】

開業届

「開業届を出し忘れてお店を始めてしまった!」「儲けも少なかったから、開業届出していなかった!」という方は結構多いようです。

  • 遡って後から出せるの?
  • 提出期限を過ぎて提出すると罰則があるの?
  • 遡って出す時に気を付けることあるの?
などについて、開業届を提出済の私が分かりやすく説明していきます!

開業届は遡って出せる?

結論から言うと、遡って提出することができます!メリットもあるので早めに出しましょう!
原則は開業から1ヶ月以内という決まりがありますが、遡って提出することも可能です。
そして遡って提出しても特にペナルティはありません!
ただし、専業の人なら年間38万円以上、副業の人なら年間20万円以上の所得がある場合は、確定申告をしていない場合は、脱税になりペナルティがあります。
実際に、開業届を出さずに、確定申告だけしている人もいますが、後から説明しますが、開業届の提出はメリットも多いので出すことをおすすめします。

めちゃくちゃ簡単に提出する方法のリンクを貼っておきますので、参考にしてください↓

開業届を個人事業主が簡単に郵送で提出する方法!【知らなきゃ損!】

開業日はいつにすれば良い?

開業日の定義ですが、個人事業主の場合、開業日には特に明確は決まりはないです!
つまり、自分が「この日を開業日!」と決めれば、好きな日に設定することができます。

一般的に以下のような日を開業日に設定することが多いです。
開業日で多い日
  • 収入が発生した日
  • オープンした日やサービス開始した日
  • 大安など縁起の良い日
決めた開業日以前に収入や経費がある場合も、計上できますので大丈夫です

開業届を出すメリットは?

開業届を出すメリットは、以下の5つになります!
メリット
  1. 青色申告ができる
  2. 3年にわたって赤字の繰り越しが可能
  3. 家の光熱費などを経費にできる
  4. 家族への給与を必要経費にできる
  5. 屋号の銀行口座が持てる
順に説明していきます。

①青色申告ができる

開業届を提出すること、確定申告で青色申告ですることができます。

青色申告をすると、年間収入から経費に加えて、65万円の控除ができるようになります。
65万円は大きいですね。 結果的に納める税金が少なくなることを意味します。

②3年にわたって赤字の繰り越しが可能

①の「青色申告」で確定申告をする場合は、最大3年間赤字を繰り越して計上することが可能です。

起業当初は軌道に乗らなく、赤字になることも多いと思います。

そんな時、3年間も赤字を繰り越して収入と相殺できるんです!

例えば、1年目は赤字が30万円あったとしたら、2年目に100万円の黒字が出た場合、2年目の事業所得を70万円として計算できるということです。

つまり、2年目以降に事業が軌道に乗った時も、税金を安く収めることができるということです。
儲けがない時点でも、開業届を出すメリットは大きいと言えます。

③家の光熱費などを経費にできる

自宅をオフィスにしている場合、①の「青色申告」で確定申告をする場合は、家賃や光熱費、電話代を経費として計上できます。

もちろん全額ではなく、使用しているスペースや割合に応じてですが、それでも経費にできるのは大きなメリットです。
経費にできるもの、割合の計算方法はこちらの記事を参考にしてください↓
家事按分で家賃や電話代などを経費に!割合など解説!2019年11月23日

④家族への給与を必要経費にできる

家族に仕事を手伝ってもらう場合、①の「青色申告」で確定申告をする場合は、家族への給与を必要経費にできます。

この家族のことを「青色事業専従者」と呼び、「青色事業専従者給与に関する届出書」を事前に提出する必要があります。

生計を一緒にしていて、年齢が15歳以上という条件がありますが、経費にできるのは大きなメリットです。
ただし、この専従者給与を経費にする場合は、配偶者控除や扶養控除が受けられなくなりますので、どちらが節税になるかは確認しましょう。

⑤屋号の銀行口座が持てる

開業届を出すと、屋号を持つことができます。

屋号とはお店や事業を始める際の名前のことです。法人の場合、「○○株式会社」という会社名がありますよね。その個人版だと思っていただければいいと思います。

その屋号で銀行口座が開け、事業用の口座を作ることにより経理作業も楽になりますし、屋号の口座を作ることで、お客や取引先からの社会的信用も高まります。

遡って開業届を出す時に気を付けることは?

遡って開業届を出す時に気を付けることは、以下の3つになります!
気を付けること
  1. 青色申告承認申請書の期限に気を付ける
  2. 失業保険が支給されなくなる
  3. 健康保険の扶養から抜けてしまうかもしれない
順に説明していきます。

①青色申告承認申請書の期限に気を付ける

開業届の一番のメリットとも言える「青色申告」ですが、青色申告承認申請書の提出が必要で、こちらは開業届とは違い、以下のどちらかの提出期限を守らなければいけません。

青色申告承認申請書の提出期限
  • その年の3月15日まで
  • 開業日から2か月以内
つまり、3月15日を過ぎてしまっていて、開業日を2か月前以上に遡ってしまう、その年は青色申告はできないことにってしまいます。

②失業保険が支給されなくなる

開業届を提出した時点で、当たり前ですが、お店や事業を持つことになるので、失業者としては扱われなくなります。
失業保険を受けている方は注意が必要です。

③健康保険の扶養から抜けてしまうかもしれない

社会保険の扶養条件は、ほとんどの場合は、年間の合計所得が130万円未満という基準なのですが、たまに開業届を出しただけで、扶養から外れてしまう社会保険が存在します!

扶養から抜けた場合は、国民健康保険を自分で払わないといけなくなりますので、私のような夫の社会保険の扶養に入っている主婦の方は特に注意が必要ですね。<br>ご主人に条件を確認してもらいましょう(^^)

まとめ

開業届は遡って提出できますし、期限を過ぎていても基本的に罰則はないのですぐに提出してしまいましょう!

むしろ、開業届の提出は、税金がお得になるといったメリットもたくさんあります(^^)

簡単に提出する方法はこちら↓

開業届を個人事業主が簡単に郵送で提出する方法!【知らなきゃ損!】